2007年 06月 12日

味の素、カルピスを10月1日付で完全子会社化

味の素は11日、約25%出資する持ち分法適用関連会社のカルピスを株式交換により10月1日付で完全子会社にすると発表した。
http://www.nikkei.co.jp/news/past/honbun.cfm?i=AT1D1108G%2011062007&g=S1&d=20070611

(CFOはこう読む)
そろそろ株式交換による支配権奪取は止めた方が良いでしょう。

味の素の山口社長は、昨日の記者会見で、
「敵対的な買収主体が現れる可能性も視野に入れた」と説明したが、
企業価値のコンテストが行われるのは、
カルピスの既存株主にとって望ましいことです。

またTOBによる現金買収であれば、希薄化(ダイリューション)が防げるので、
味の素の株主にとっても望ましいといえます。

また少し次元の違う話しですが、
株式交換の場合にはプレミアムが20%程度でよいとの実務慣行が出来つつありますが、
これは全く根拠を欠いています。

さらに多少テクニカルな部分になりますが、
株式交換の場合のプレミアムの計算をTOBと同様に行ってはいけません。
味の素・カルピスの場合、両社の6日の株価は、1419円と1112円。
これに21%のプレミアムをつけると、カルピスの株価は、1346円、
交換比率は、1419:1346=1:0.95となります。
TOBをこの価格で行った場合株主価値は、1060億円になります。

同じことを株式交換で行うと、新株発行による希薄化(ダイリューション)がある分、
カルピスの株主価値は減少し1042億円にしかなりません。
この価値に基づき計算すると、プレミアムは21%ではなく、19%になります。
これは単なる誤謬ではすまされず、
株主を騙したことになることを理解する必要があります。

by yasukiyoshi | 2007-06-12 08:27 | M&A


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