吉永康樹の CFOのための読みほぐしニュース

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2007年 06月 25日

買収防衛策の発動承認・ブルドック総会、有効性を司法判断へ

スティールに対抗するため経営陣が提案した買収防衛策の発動は、8割超の賛成票を得て可決された。
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20070624AT2D2400124062007.html

(CFOはこう読む)
決着は司法の場でということになります。
「特別決議なら裁判所は防衛策を認める」とみる専門家が多いとのことですが、
このような買収防衛策の発動は絶対に認められるべきではないというのが私の考えです。

企業価値報告書は、防衛策の適法性について、

①企業価値への脅威の存在
②脅威に対する防衛策の妥当性
③防衛策の維持・発動・解除に関する取締役会の慎重かつ適切な行動

を判断の基準として掲げています。


今回のスティール・パートナーズのTOBが企業価値を明らかに毀損するもの
であることをブルドック経営陣は立証していません。
立証していない以上、脅威の存在を前提にした防衛策の発動は認められません。
そもそも特別決議を可決するだけの賛同を株主から得られているのですから、
正々堂々とTOBを受けるべきです。

そして今回賛成票を投じた安定株主の方々も、自社の株主に対し
PER60倍を超える高価格のTOBに応じない理由をきちんと説明すべきです。
上場会社は株主を選べません。例外は、株主その他のステークホルダー
の価値が明らかに毀損するような敵対的買収者を排除する場合に限られます。

今回の司法判断の中で、スティールが企業価値を毀損する敵対的買収者
に該当するか否かの判断があるかどうかわかりませんが、
脅威の存在と脅威に対する防衛策の妥当性という点から、
防衛策発動差し止めの判決があることを期待します。

以前述べたように、“買収防衛策は抑止力であって発動されることが
あってはならない“のです。

by yasukiyoshi | 2007-06-25 08:58 | 買収防衛策


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