吉永康樹の CFOのための読みほぐしニュース

cfonews.exblog.jp
ブログトップ | ログイン
2007年 07月 23日

ダヴィンチ、テーオーシーへの敵対的TOBが23日に期限

TOB成立には態度が不明な1割超の投資家の動向が左右するとみられ、
敵対的TOBが日本で初めて成立するかどうか、最後までぎりぎりの攻防が続きそうだ。

http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20070723AT1D2100J22072007.html

(CFOならこう読む)
日本初の敵対的TOBが成立するかどうか明日判明します。
ダヴィンチ子会社によるTOC株式の大量保有が判明したのが今年の1月30日、
これに1株800円のMBOを発表したのが4月6日、
その後4月25日にダヴィンチが1株1,100円でTOBを発表した、
6月27日にはTOB価格が1,308円に引き上げられています。

TOCのMBOは明らかに買収防衛を意図していますが、
これが戦略的に誤っていたように思います。
まずMBOで3分の2超の株式取得が出来る目算が立っていたのか、
そうでないならそもそもこのMBOで少数株主の排除が出来ず、
非公開化は成功できなかったのではないのか。

第二にMBOでなく定時株主総会で買収防衛策を導入するべきでなかったか。
ダヴィンチの買収提案はTOCの保有不動産のスクラップ&ビルドを伴うもので、
法廷闘争になったとしてもダヴィンチは“濫用的買収者”として
買収防衛策発動が認められる可能性が高かったのではないでしょうか?

その上で上場のデメリットを強調してMBOを提案するのが良かったのではないかと思います。
この戦略的誤りにより、仮にダヴィンチのTOBが失敗したとしてもTOCの非上場は不可能となり、
ダヴィンチは大株主として経営に対し大きな影響力を行使することができます。

その上で来年の株主総会でプロキシーファイト(委任状争奪戦)に持ち込むことになるでしょう。
敵対的買収者が現れた時点でMBOを行うことのリスクを示す事例として記憶にとどめておくべきでしょう。

by yasukiyoshi | 2007-07-23 08:56 | M&A


<< 上場企業、配当政策に工夫凝らす...      監査法人、監査役に選任権・法務... >>