2007年 09月 28日
フリージア・マクロスは27日、株式を対価に技研興業に対しTOB(株式公開買付)を実施すると正式に発表した。 【CFOならこう読む】 エクスチェンジ・オファーのスキームが明らかになりました。 フリージア・マクロスの子会社であるフリージアトレーディングが買い付けを行い、対価としてマクロス株式が割当てられます。したがって買い付け当事者の資本取引には該当しないことから、現物出資及び有利発行といった会社法上の問題は回避されることになります。 交換比率は技研興業株1株にマクロス株4株が割当てられますが、26日終値ベースでは13.85%のディスカウントTOBになります。昨日このブログで有利発行を回避するため交換比率引き上げ時期を慎重に探っている旨のことを書きましたが、今回のTOBでは有利発行の問題はないので、ディスカウントのまま行くのかもしれません。 これは事前に売り手と買い手との間でネゴが出来ていて、買い手としてはこの分だけの買取りを予定していることを意味しています。ディスカウントTOBに一般株主は応募してこないからです。 ディスカウント価格で売ることによる売り手のメリットはどこにあるのでしょう。 昨日も書いたように、税務上売り手は技研興業株式を売却し、対価としてマクロス株式を取得したとみなされるので、株式譲渡損益を認識しなければなりません。売り手に資金需要があり、かつ株式譲渡損が計上される、または繰越欠損金がある場合、売り手は税務メリットを享受できることになります。 大きなブロックを市場で売却すると、株価が大きく下がるリスクがありますが、TOBによればこれを避けられるということもメリットの一つです。 フリージア・マクロス
by yasukiyoshi
| 2007-09-28 08:36
| TOB
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日々のニュースをCFOはどう読むべきか。CFOに役立つニュースをピックアップし、アカデミック&実務の視点から、そのニュースの本質をわかりやすく「解きほぐし」ます。 by yasukiyoshi ■このブログについて ●「CFOニュース」を始めた理由 ●このブログへのコメントについて ■マーケット情報 2月19日の東京市場 ●日経平均株価 7557.65円(前日比+23.21円) ●株価収益率(PER) 日経225種 前期基準8.70倍(予想68.87倍) ●円/ドル 93.56円~93.58円(前日比-0.98円) ●円/ユーロ 117.81円~117.85円(前日比-1.06円) ●長期金利(10年国債利回り) 1.260%(前日比+0.005%) 2月20日の米国市場 ●NYダウ平均 7,465.95ドル(前日比-89.68ドル) ●ナスダック指数 1,442.82ドル(前日比-25.15ドル) にほんブログ村ランキングに参加しています。 新規公開株情報サイト IPO 2.0 カテゴリ
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