2007年 10月 23日

キリンの協和発酵買収:1株当たり利益(EPS)の希薄化は問題か?-その2

キリンが買収発表・協和発酵にTOBへ
キリンホールディングスと協和発酵は22日、キリンが協和発酵を傘下に収めることで合意したと正式発表した。キリンが31日からTOB(株式公開買い付け)を実施し、協和発酵の株式を1株1500円で27.95%(1億1157万8000株)取得する。最終的に2008年10月、協和発酵とキリンの医薬品事業を統合する。
http://www.nikkei.co.jp/news/past/honbun.cfm?i=AT2F2200D%2022102007&g=S1&d=20071022

【CFOならこう読む】
22日に書いたコラムを訂正しなければなりません。

希薄化が生じてしまいそうです。私は20日のコラムでも書いたように、キリンファーマの株式価値を2,080億円と算定しました。ところが昨日発表された株式交換比率(統合は2008年4月に株式交換によりキリンファーマを協和発酵の完全子会社とし、2008年10月に合併するという2段階で行われる)に基づき計算すると2,658億円になります。

(株式交換キリンに伴い発行される株式177,240,000株×TOB価格1,500円=2,658億円)

逆にいうと協和発酵は1株1,173円の大幅な有利発行でキリンファーマを取得することになります。

この比率による株式交換が協和発酵の株主総会特別決議により承認されるかどうかわかりませんが、少なくとも有利発行決議の瑕疵または不公正発行の訴えが株主からおこされる可能性は十分にあると思います。

まあ交換比率に不満があり、希薄化を確信している株主はTOBに応ずるでしょうから、上で述べたような問題は顕在化しない可能性もあります。というか、多少問題のある交換比率の方がTOBの成功可能性は高まると考えているのかもしれませんね。

【リンク】
協和発酵工業株式会社とキリンファーマ株式会社の株式交換契約締結のお知らせ(PDF)
http://www.kirinholdings.co.jp/news/2007/1022_05.pdf


by yasukiyoshi | 2007-10-23 08:55 | M&A


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