吉永康樹の CFOのための読みほぐしニュース

cfonews.exblog.jp
ブログトップ | ログイン
2007年 11月 21日

TOB価格と株式交換比率

企業の合併・買収(M&A)が活発化し、「今までと勝手が違う」と感じている個人投資家も多いようです。中長期投資のつもりで買ったのに、突然、株式の公開買い付け(TOB)の対象になったり、親会社株との交換を要請されたりすることがあります。企業の身勝手さに憤る例も増えています。
日本経済新聞夕刊2007年11月20日 6面

【CFOならこう読む】
このコラムに当期上場会社の株式をTOBにより取得した後、株式交換により100%子会社化した案件のTOB価格と株主総会決議日終値ベースの割当株式価値を比較した表が掲載されていました。

この表にシティ・日興方式(株式交換効力発生日の15日前の株価により割当てると仮定)によった場合の株式価値を付け加えたのが下の表です。
e0120653_10491517.jpg

(日本経済新聞夕刊2007年11月20日 6面をもとに筆者が加筆修正)

100%子会社化する場合に少数株主をいかに保護するかが今問題になっています。TOBにより2/3超の持分を保有するに至った親会社は、ともすれば親会社の論理で少数株主を排除する場合があります。

少数株主の権利がないがしろにされるケースが度々あると、TOBに応募しなければ損をするというようなプレッシャーを株主に与えることになり好ましくありません(これを強圧的な買収といい、企業価値報告書では買収防衛策を発動しても良いケースとしています)。

この表を見ると徳に和光堂と丸紅のケースは酷いように思います。会社法(または上村・神田の公開会社法)はシティ・日興の事例等を参考に、徹底した少数株主保護を行うべく改正が必要であると私は思います。

【リンク】
平成19年8月29日「株式交換契約締結のお知らせ」丸紅株式会社
http://www.m-infotec.co.jp/ir/pdf/mi_newr/190829_kaijikabukoukan.pdf


by yasukiyoshi | 2007-11-21 10:42 | M&A


<< サイバードのMBO      IPO相場低迷 >>