2007年 12月 11日

委任状争奪戦ーイオン・CFSのケース

イオン、委任状勧誘へ・CFSとアイン統合阻止狙う
大手ドラッグストアCFSコーポレーションと調剤薬局大手アインファーマシーズの経営統合に反対するイオンは、出資先のCFSの株主に対して統合反対を呼びかけるため、委任状勧誘に乗り出す方針を固めた。10日午前10時までに、統合案の見直し要請に回答するようCFSの経営陣に求めてきたが、明確な返答がなかったため。大手小売りとグループ企業による異例の委任状争奪戦に発展する見通しになった。
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20071210AT2F0800E10122007.html

【CFOならこう読む】
CFS株主とアイン株主に割当てられる共同持株会社株式の割当比率は、0.3:1.25なので、

CFS株主には共同持株会社株式が、合計29,911,678株×0.3=8,973,503株
アイン株主には共同持株会社株式が 合計11,359,456株×1.25=14,199,320株

がそれぞれ付与されます。自己株式を無視すると、CFSとアインの議決権比率は、39:61となるので、CFSはアインに買収されることになります。

ここが見えていないとこの案件の本質が見えてきません。
つまり、この案件は、CFSがイオン傘下であり続けるか、アインの支配下に入るかのいずれが企業価値が創造されるのかを巡る争いなのです。

経営統合発表前日の終値(2007年10月4日)2,100円を基準にするとアイン経営陣は、CFS株式を、2,100円÷1.25×0.3=504円と評価したことになります。2007年10月4日のCFSの株価は430円なのでこれは17%のプレミアムを乗せた水準ということになります。

イオン側はCFSの株式価値の評価額は800円以上と主張しています。
それなら、イオンの統合案の見直し要請の期限であった10日に明確な回答がなかった時点でTOBに踏み切るべきではないでしょうか?

いずれにしても15%というような中途半端な持分比率では、CFSがイオングループにいることによる本来価値を実現できないことが明らかなのですから、持分比率を上げていくことが必要でしょう。
市場はこの辺りを織り込んでCFS株を評価しているようです。
昨日のCFS株の終値は535円、アイン株式は1,531円ですから、この水準は割当比率から計算される、1,531円÷1.25×0.3=367円を45%程度上回っています。

【リンク】
平成19年10月5日「株式移転による経営統合の基本合意に関するお知らせ」株式会社CFS コーポレーション
http://www.cfs-corp.jp/corp/topics/pdf/news071005.pdf

2007年11月16日「CFSコーポレーションの統合議案に対する反対の意向表明について」イオン株式会社
http://www.aeon.info/ICSFiles/afieldfile/2007/11/16/1_hpcfs.pdf

2007年11月16日「CFSコーポレーションのV字回復を目指す 企業価値向上策の提案」イオン株式会社、ウエルシア関東株式会社、マックスバリュ東海株式会社
http://www.aeon.info/ICSFiles/afieldfile/2007/11/16/2_071116siryou.pdf


by yasukiyoshi | 2007-12-11 08:01 | M&A


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