2007年 12月 26日

松下・キヤノン・日立提携発表

薄型パネル3社提携合意・松下など、25日発表
松下電器産業とキヤノン、日立製作所の3社は24日、薄型パネルでの包括提携に基本合意した。中小型液晶パネルを製造し、次世代パネルの有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)を開発する日立の子会社に松下とキヤノンが今年度内をめどに出資する。3社社長が25日に都内で記者会見を開き発表する。
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20071225AT1D2401S24122007.html

【CFOならこう読む】
提携という穏やかなプレスリリースになっていますが、実態は日立からキヤノン・松下への液晶事業の売却です。売却は2段階のステップにより行われます。まず2008年3月末までに日立が全額出資する中小小型液晶子会社、日立ディスプレイズ(日立DP 現在日立の100%子会社)の株式を24.9%ずつ松下とキヤノンが取得します。

さらに来年度に日立DPの株式の過半をキヤノンが取得、さらに日立、松下、東芝が共同出資する大型液晶製造会社IPSアルファテクノロジー(IPS)の経営権を松下が握ることになっています。ここで何故2段階のステップを踏む必要があるのかが少し疑問に思えます。その理由としては次のようなことが考えられます。
①日立DPのデューデリジェンスを年度内に完了することが困難なこと
②年度決算への影響を極力小さくするため 2008年3月末時点の日立の日立DPへの持分を50.2%とするというのは、少なくとも当年度は連結子会社として決算を組むという意思の現れです。
③IPSの資本再編と同時に完了させる必要があるが、年度内の完了は困難であること
特に②に関してはのれんの影響を考慮したことも考えられます。例えば第4四半期の利益とのれん償却費を予測し、当年度中の株式移動の規模を決定した等です。

いずれにしても短時間で会計、税務、法務のビジネスプランニングを行ったものと思われます。今後こういったM&Aのビジネスプランニングを社内で完遂する能力がス全ての上場会社に求められるようになると思います。

【リンク】
2007年12月25日「液晶ディスプレイ事業における日立、キヤノン、松下の基本合意について」 株式会社日立製作所・キヤノン株式会社・松下電器産業株式会社
http://web.canon.jp/pressrelease/2007/p2007dec25j.html

「東芝、液晶パネルでシャープと提携・松下-日立連合を離脱」IT+PLUS
http://it.nikkei.co.jp/digital/news/index.aspx?n=AS1D200CR%2020122007



by yasukiyoshi | 2007-12-26 08:26 | M&A


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