2007年 12月 28日

元ソリッドグループホールディングスの親会社、ソリッドアコースティックス社破

12面体スピーカーのソリッドアコースティックス、破産手続き開始決定
帝国データバンクによると、東京地裁は12月26日付けで、オーディオ機器メーカーのソリッドアコースティックスに対し、破産手続きの開始を決定した。負債は2007年3月期末時点で約340億6700万円。
12面体スピーカーの製造販売を手掛けるオーディオメーカーだったが、投資事業に進出。ライブドア子会社だった中古車販売のカーチス(現ソリッドグループホールディングス)を傘下にした。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071227-00000051-zdn_n-sci

【CFOならこう読む】
ソリッドグループホールディングス社(SGH 元ライブドアオート)は今年1月にソリッドアコースティックス社(SA)の傘下に入ったのですが、このときSA社は買収資金150億円をリーマン・ブラザース(LB)から調達しています。LBは、融資の際、SH株過半数の売却権とSGHの保有する現金120億円を担保にとっています。

SA社はキャッシュマネジメントシステム(グループ企業のキャッシュマネジメントを効率的に行うために余剰資金を親会社に集中するシステム)によりSGH社の保有するキャッシュ120億円がLBに預託されました。要するにレバレッジド・バイアウトであったわけですが、このスキームではLBへの残債30億円をSGHのキャッシュフローにより返済するのが困難であり、何らかの事情により当初のプランニング通りのスキームが実行できなかったとも考えられます。

未上場会社が上場会社の親会社となることには相当の制約があり、また未上場の親会社と上場子会社が合併することも容易ではありません。これをSA社は読み違えたのかもしれません。
いずれにしてもSGH社株式は、TOBにより商工ローン最大手SFCGの大島健伸社長の資産管理会社ケン・エンタープライズの所有するところになりました。

12月12日(http://cfonews.exblog.jp/6930644/)にも書きましたが、東証の適時開示規則によると上場会社の非上場の親会社がTOBを開始した場合、その上場会社もそのTOBについて開示することが要求されています。しかし少なくともSFCGのホームページ(IR情報)にはこのTOBに関する記載はありません。

【リンク】
「12面体スピーカーのソリッドアコースティックスが破産-「不当な資産奪取」を理由に関連会社が破産申し立て」AV Watch
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20071212/solid.htm


by yasukiyoshi | 2007-12-28 09:35 | M&A


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