2008年 01月 30日

北畑経済産業事務次官講演?-株主は軽薄、強欲で堕落している!!

またここに来て外国人に日本株売りを促すような話が出てきた。経済産業省の最高幹部が先週末、東京都内で株主重視の企業経営を頭から否定するような講演をしたのだという。出席者の話では、村上ファンドや米スティール・パートナーズの行動を批判した後、「長期的投資だけを誘致するのが日本の政策」「株主は軽薄、強欲で堕落している」「良い会社は株主を軽視する」といった発言があったそうだ。
会社法も買収防衛ルールも証券取引所の規則も、株主平等原則などどこへやら、日本的資本主義のあり方を模索するためと称して、「お城としての企業」を守る方向に整備されているから、経産省幹部のような考え方を持つ人がいても驚くには当らない。
しかし今どき中国やロシアの高官ですら、公の場所でこんなことは言うまい。株主中心の資本主義にいろいろな弊害があっても、それが経済を前向きに動かす原動力であることを、日本も含めて多くの国が納得して受け入れている。よく株主よりも顧客、従業員、地域社会を重視する会社として引き合いに出される米ジョンソン・エンド・ジョンソンも、自己資本利益率(ROE)は25%に達しており、長期の株価上昇率は株価指数を上回る。

(2008年1月30日日経金融新聞24面スクランブル)


【CFOならこう読む】

北畑経済産業事務次官は、ブルドック事件の高裁判決について、「従業員や取引先、消費者などとの関係を重視する日本の会社制度の実態を踏まえた画期的な判断」とコメントした人です(http://cfonews.exblog.jp/6090182/)ので、先週末の講演でも御自分の信念に従い本音をおっしゃられただけなのでしょう。いずれにしても既得権益と深く結びついた政官財一体の支配構造はいまだ堅牢であるということなのでしょう。しかしその堅牢な城も早晩朽ち落ちる運命にあります。”軽薄で強欲な株主”の皆様には、「いまこの国を見捨てないでください」と切にお願いする次第です。

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 なし

by yasukiyoshi | 2008-01-30 09:19 | コーポレートガバナンス


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