2008年 02月 02日

米マイクロソフト、ヤフーに総額4.75兆円で買収を提案

[サンフランシスコ/ニューヨーク 1日 ロイター] 米マイクロソフト(MSFT.O: 株価, 企業情報, レポート)は1日、ヤフー(YHOO.O: 株価, 企業情報, レポート)に買収案を提示したと発表した。提示額は1株当たり31ドル、総額約446億ドル(約4兆7500億円)で、株式と現金の組み合わせで行うとしている。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-30123220080202

【CFOならこう読む】
プレスリリースによると、ヤフーの株主は1株当たり31ドルの現金かマイクロソフトの普通株0.9509株のいずれかを受け取ることができ、全体では現金とマイクロソフト普通株の割合は半々となる必要があります。IRC368Aは現金での支払いが50%を下回る場合の合併を非課税で行うことを認めており、この適用を前提にしたスキームであると思われます(但し現金を受領した株主は売却益に対し課税されます)。日本では現金を支払対価とする合併は非適格となり、現金を受領した株主のみならず、被合併会社自体にも譲渡益課税がかかります。ですから同じようなスキームを日本で行うことは非常に困難なのです。

ヤフーがマイクロソフトの買収提案を拒否した場合、TOBを行うこともあり得るとの報道があります。その場合マイクロソフトはTOBの対価として自社株式を用いるかもしれません。米国の場合自社株式を対価としたTOBが頻繁に行われていますが、日本では行われていません。日本でも制度上は一応可能なのですが、税法の問題がありやりたくてもできないのです。TOBの対価が現金でも株式でも株主は課税されてしまうのです。米国では自社株式を対価としたTOBを非課税で行うことができます。

税制が障害になって株主価値を創造するM&Aが封印されてしまう日本の現状には大きな苛立ちを感じます。

【リンク】

Microsoft Proposes Acquisition of Yahoo! for $31 per Share
http://www.microsoft.com/presspass/press/2008/feb08/02-01CorpNewsPR.mspx


by yasukiyoshi | 2008-02-02 12:14 | M&A


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