2008年 02月 12日

米ヤフー、マイクロソフトの買収提案拒否・「買収額低すぎる」

【ニューヨーク=米州総局】米ヤフーは11日、マイクロソフト(MS)から受けた買収提案を拒否すると発表した。MSの446億ドルという買収額はヤフーのブランドなどを含めた価値を正当に評価していないというのが理由。MSが買収額引き上げなどに動くかどうかが焦点となる。
http://www.nikkei.co.jp/kaigai/us/20080211D2N1100A11.html

【CFOならこう読む】
e0120653_167912.jpg同じ拒否でも、どこかの国の企業のように、”企業価値が破壊される”云々ではなく、少なくとも表向きの理由としては”買収額が低すぎる”と株主価値に焦点が当っています。これを受けてMS側は31ドルの買収価格を引き上げあくまで友好的買収を目指すか、現状の価格で敵対的TOBをかけるか注目されます。
次のようにMSは35ドルか36ドルに引き上げる用意があるとの報道もあります。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080212-00000696-reu-bus_all

ヤフーとしてはホワイトナイトその他の買収防衛策を講じることになるでしょう。
英タイムズ紙がAOLとの合併の可能性について報じています。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080211-00000659-reu-bus_all

米国のM&Aの適法性の判断基準として「レブロン基準」というものがあることを知っておく必要があります。
「経営者が会社をホワイトナイトなどに売却している中で敵対的買収者が現れた場合には、会社の売却価格を上げることが取締役の責務とされ、ホワイトナイトとの提携を有利にするような防衛策を取締役が導入されることは、過剰防衛とみなされて違法とされています」(企業価値報告書)。
支配権の移動を伴う組織再編があった場合にも「レブロン基準」の適用がありますが、再編後の会社に支配株主が生じない場合であれば、売却の局面ではないと判断され、「レブロン基準」の適用はありません。例えば、パラマウント社から敵対的買収を受けたタイム社は、ワーナー社との合併により対抗しましたが、ワーナー社との合併契約では、合併後の会社の株式が多数の株主の間で拡散して保有されることから、会社は売りに出されたと判断されませんでした。

日本の経営者としては、”好ましからざる相手”から買収提案があった場合、それにどう対抗するか絶好のケーススタディになると思います。

【関連過去記事】
2008年02月02日「米マイクロソフト、ヤフーに総額4.75兆円で買収を提案」
http://cfonews.exblog.jp/7177119/


by yasukiyoshi | 2008-02-12 08:04 | M&A


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