吉永康樹の CFOのための読みほぐしニュース

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2008年 02月 20日

モック端株株式の処分進まず

結婚式場を運営するモックは19日、昨年10月の株式併合で生じた一株未満の端数株式の売却が進まず、保有者への処分代金の支払ができていないと発表した。流動性が低いために市場で売却すると株価急落を招き、端数株の保有者への支払金も減少する可能性があるため、市場外での一括売却も検討している。
(日本経済新聞2008年2月19日16面)
【CFOならこう読む】
モックは昨年10月30日付で10株を一株に株式併合した上で、併合によって浮いた授権株式を利用して、理論株価から大幅にディスカウントした金額を行使価額とした新株予約権をファンドに発行しました。株式併合により80%の株式が端株となり、これを会社が集めて売却し、保有比率に応じて保有者に代金を支払うことになっていますが、いまだこの支払が実行されていないというのが、このニュースの要旨です。

その理由を会社は、「流動性が低いために市場で売却すると株価急落を招き、端数株の保有者への支払金も減少する可能性があるため」としています。酷い話です。こういったスキームが法的に可能であるとしても、一般株主の保護については慎重な配慮が求められます。流動性が低いのは最初からわかっていたはずで、それを考慮した上で速やかに現金化するのが会社の義務だと思うのですが…。

希薄化後の大幅に下落した現在の株価をもって端株保有者への支払を行うのも問題があります。株式併合発表前日の株価を基準に、会社が端株の買取に応じるべきであると私は思います。

【リンク】

2008年2月19日「株式併合に伴う端数株式処分代金のお支払いについて」株式会社モック
http://www.moc.co.jp/ir/library/pdf/other/080219.pdf

2007年9月7日「第三者割当による新株予約権の発行に関するお知らせ」株式会社モック
http://www.moc.co.jp/ir/library/pdf/other/07090705.pdf

2007年9月7日「株式併合に関するお知らせ」株式会社モック
http://www.moc.co.jp/ir/library/pdf/other/07090706.pdf
【関連過去記事】
2007年 09月 08日「モック、10株を1株に併合・新株予約権で59億円調達」
http://cfonews.exblog.jp/6422299/


by yasukiyoshi | 2008-02-20 10:14 | 資金調達


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