2008年 08月 07日

産業界って何だ?

揺れる行政戸惑う市場 司法判断も意図せぬ影響 萎縮する投資家
「悪夢を思い出す」。東京証券取引所の幹部が言う悪夢とは、敵対的な買収を防止できる「黄金株」を禁止する方針を打ち出した一ヵ月後に。「条件付の容認」に追い込まれた”事件”を指す。
特定の株主に重要議案の拒否権を与える黄金株。一般株主の権利を狭める恐れがあり、東証は2005年11月、同株禁止へ上場規則の改正に動く。金融庁とも足並みをそろえたが、土壇場で当時の金融相与謝野馨にひっくり返された。「会社法が認めるものを上場規則で認めないのは理屈としてあり得ない」。通商産業省(現経産相)を務めた与謝野の背後に、東証は「産業界の代弁役を務める同省の影を感じた」(幹部)という。
(日本経済新聞 2008年8月7日 7面 金融力④)
【CFOならこう読む】
やはりそういうことだったか、と今更ながら思います。
経産省、そして”産業界”の力を改めて感じます。

ところで”産業界”とは何でしょう?
”産業界”が守ろうとしているものとは何でしょう?

私には、”産業界”とは、このブログの中で繰り返しお話ししているような、経営者・従業員主権ともいうべき日本のコーポレートガバナンスを象徴するもの、であるように感じられます。

彼らの力は強大です。
自らを守るためには、自由市場経済の発展を阻害するような要求を平然とつきつけます。

本日の「経済教室」でビル・エモット氏が、アジア(特に中国)の発展は、自由主義経済がもたらしたものであると述べています。そして次のエピソードを紹介しています。
「90年代に、講演者や経済顧問として最も頻繁に中国政府が招いた外国人は、ここ数十年で最も強力な自由市場論者の一人であるかのミルトン・フリードマン教授だった。
マネタリストの総帥である彼はまた、市場は効率的な資源分配を促しイノベーションを推進するとの持論でも名高い。市場は政治と社会の自由に寄与するとの信念の持ち主でもあった。」(日本経済新聞 2008年8月7日 27面 経済教室)
”産業界”の主張と、”将来のイノベーション”とが両立しない場合、我々がどちらを重視すべきかは明々白々でしょう。

【リンク】
 なし

by yasukiyoshi | 2008-08-07 08:58 | コーポレートガバナンス


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