2008年 08月 13日

会計基準の国際基準との共通化-連結先行で改正へ

会計基準の国際化 「連結先行」で改正へ
金融庁、日本経団連などは企業会計の国際化に迅速に対応するために、連結決算の会計基準を単独決算より先行して改正する方針を固めた。単独決算の改正は税制などとの調整が必要で、会計全体の改革が遅れる要因になっているため。世界各国で国際会計基準を採用する流れが加速しており、国際基準を受け入れる布石との見方もある。
(日本経済新聞 2008年8月13日 17面)
【CFOならこう読む】
今回の合意は、まずはコンバージェンスを連結先行で行い、将来的には、
①連結は日本基準と国際基準の選択適用、単体は日本基準
②連結は国際基準のみ、単体は日本基準
などの道を模索するというものです。

私はこのブログで連単同時の国際化を主張してきたので、今回の合意は残念に思いますが、決まってしまったものはどうにもなりません。

7月18日の記事(http://cfonews.exblog.jp/8322854/)に、田中恒行さんが次のコメントをくださいました。
「一方で、IFRSは原則論しか規定されない会計基準ですので、その運用、あるいは具体的な会計処理の理論的根拠として、結局は監査法人は、かつての米国会計基準や日本基準における関連する指針を参照するようになるのだろうと思います。

そうなったときのために、日本基準のコンバージェンスをとっとと進めてもらって(今の時点で大きな部分はだいぶ収斂しているように思いますが)、米国基準を参考に運用するのか日本基準を参考に運用するのかなどという変な話にならないようにしてもらいたいものです。」
確かに、将来的にアダプションで行く可能性を鑑みると、連結主体でコンバージェンスを速やかに進める意義はあるのかもしれませんね。

田中さんが紹介してくれた、経団連のアンケート調査結果によると、「原則的には連結と個別で同一の会計基準を用いるべきとしながらも、39社中23社が連結・個別で異なる会計基準の使用を認めるべき」と回答しています。

ただし、「多くの企業が個別財務諸表の開示を廃止し、連結財務諸表のみの開示へ一本化すべき(33社)」という結果はとても重要です。

”金商法上の開示は連結財務諸表のみとし、個別財務諸表の開示は廃止する”ことが会計基準の連単の乖離を容認する前提となる、と多くの会社が考えていると読み取れるからです。

【リンク】
2008年5月20日「今後のわが国会計基準のあり方に関する調査結果概要」(社)日本経済団体連合会
http://www.keidanren.or.jp/japanese/policy/2008/031.pdf


by yasukiyoshi | 2008-08-13 09:13 | 会計


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