2008年 12月 16日

日本電産、東洋電機買収断念

日本電産、東洋電機製造の買収断念
日本電産は15日、同日に期限を迎えた東洋電機製造に対する買収提案の延長や再提案をしないと発表した。提案内容を検討する前段階の質疑応答で、日本電産が設定した3カ月の検討期間が経過。「企業価値向上に向けた真摯(しんし)な交渉を積み重ねていく共通認識に至る可能性は極めて低い」と判断、買収を断念した。
http://www.nikkei.co.jp/news/past/honbun.cfm?i=AT1D150A7%2015122008&g=S1&d=20081215
【CFOならこう読む】
「企業価値向上に向けた真摯な交渉を積み重ねていく共通認識に至る可能性は極めて低い」という言葉に永守社長の無念さが滲み出ています。

永守社長は、次のように、敵対的TOBはやらないと言明しており、今回もその信念を曲げることはしませんでした。
-日本電産は2010年に売上高1兆円という目標を掲げています。この目標の達成のためにはチャンスがあったら、敵対的買収も辞さないという感じですか。

永守 私は日本では敵対的買収は難しいということをはっきりと断言しています。私のM&Aに対する考え方は、再生して転売して利ざやを稼ごうとするファンドとは違います。時間がかかっても成功していったほうがいいわけで、慌てて大失敗するよりもいいと思うのですね。M&Aも、一遍にいくつもできるわけではありませんから。
企業を再建して、業績を高める努力をしている間に、M&Aの対象になった別の案件はもう1回浮上してきます。今、60社ぐらいの声をかけていますが、『今のところ興味がない』とか『ちょっと待ってくれ』というのが大体8割です。残りの2割は、かつては『待ってくれ』とか『だめだ』と言っていたのが、『ちょっとは話を聞こうか』というふうに変わっている。そのなかでも、実際にまとまるものは非常に少ないのです。」
(「日本電産 永守イズムの挑戦」 日本経済新聞社編 日経ビジネス文庫)
もう少し粘れば良いと思うのですが、これも永守流の交渉術なのかも知れません。この永守流が好業績を生んでいることは間違いありません。

下表の通り、電子部品大手各社が軒並み大幅な減益を記録・予想している中で、唯一日本電産だけが大幅な増益を予想しているのですから。

e0120653_1371775.jpg


【リンク】
平成20年12月15日「東洋電機製造株式会社に対する資本・業務提携に関する提案の有効期限日の満了に伴う失効のお知らせ」日本電産株式会社
http://www.nidec.co.jp/news/newsdata/2008/1215.pdf

日本電産永守イズムの挑戦 (日経ビジネス人文庫 ブルー に 1-32)
日本経済新聞社

4532194458
日本経済新聞出版社 2008-04
売り上げランキング : 6118
おすすめ平均 star

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


by yasukiyoshi | 2008-12-16 08:57 | M&A


<< TBS持株会社化承認 楽天買い...      本日休載 >>