2008年 12月 18日
【CFOならこう読む】 グリーの株式上場の概要は次の通りです。 グリーは、2004年設立、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)「GREE」を運営。ユーザーのプロフィル、日記、コミュニティー、フォト、メールなどの情報発信をサポートする機能やユーザー間のコミュニケーションの場を提供している会社です。従来はPC向けが中心でしたが、KDDIとの事業提携により2006年11月からモバイル向けのサービスを展開しています。 公募価格は3300円、2009年6月期見込みEPSが148.80円なのでPER22.2倍という水準での株式公開となりました。上場時の売出しにより、創業社長の田中良和氏は33億円の、創業すぐに投資をしたApax Glovis Japan Fundは38億円のキャピタルゲインをそれぞれ獲得しています。 グリーは昨日上場しましたが、上場初値は公募価格を52%上回る5000円でした。時価総額は昨日終値で1070億円とミクシィの880億円を超え、マザーズ首位となりました。 グリーの主な資本政策は (表2)の通りです。 2005年2月にグリー(株)(三鷹市 存続会社のグリーとは別会社)を吸収合併しています。目論見書によると2006年7月までは楽天が株主でした。田中氏は楽天出身なのでそれ自体はどうということはないのですが、わざわざ別会社を作って三鷹市のグリー(株)を吸収合併したのは、この辺の過去の経緯を抹消する狙いがあったのかも知れません。ちなみに2006年7月に楽天はグリー株式をリクルートに譲渡しています。リクルートはこれによってKDDIと並ぶ第3位の株主になっています(上場後では第2位)。 (表3)は、グリー(株)の株主構成です。 田中社長単独で過半数の株式を確保する資本構成になっています。従業員持株会は設立しておらず、役員・従業員へのインセンティブはストックオプションによっています。そのため潜在株式の比率は9.07%(上場直前時点)と比較的高い水準になっています。 【リンク】 平成20年11月「新株式発行並びに株式売出届出目論見書」グリー株式会社
by yasukiyoshi
| 2008-12-18 12:16
| IPO
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日々のニュースをCFOはどう読むべきか。CFOに役立つニュースをピックアップし、アカデミック&実務の視点から、そのニュースの本質をわかりやすく「解きほぐし」ます。 by yasukiyoshi ■このブログについて ●「CFOニュース」を始めた理由 ●このブログへのコメントについて ■マーケット情報 2月19日の東京市場 ●日経平均株価 7557.65円(前日比+23.21円) ●株価収益率(PER) 日経225種 前期基準8.70倍(予想68.87倍) ●円/ドル 93.56円~93.58円(前日比-0.98円) ●円/ユーロ 117.81円~117.85円(前日比-1.06円) ●長期金利(10年国債利回り) 1.260%(前日比+0.005%) 2月20日の米国市場 ●NYダウ平均 7,465.95ドル(前日比-89.68ドル) ●ナスダック指数 1,442.82ドル(前日比-25.15ドル) にほんブログ村ランキングに参加しています。 新規公開株情報サイト IPO 2.0 カテゴリ
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