吉永康樹の CFOのための読みほぐしニュース

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カテゴリ:コーポレートガバナンス( 37 )


2008年 01月 30日

北畑経済産業事務次官講演?-株主は軽薄、強欲で堕落している!!

またここに来て外国人に日本株売りを促すような話が出てきた。経済産業省の最高幹部が先週末、東京都内で株主重視の企業経営を頭から否定するような講演をしたのだという。出席者の話では、村上ファンドや米スティール・パートナーズの行動を批判した後、「長期的投資だけを誘致するのが日本の政策」「株主は軽薄、強欲で堕落している」「良い会社は株主を軽視する」といった発言があったそうだ。
会社法も買収防衛ルールも証券取引所の規則も、株主平等原則などどこへやら、日本的資本主義のあり方を模索するためと称して、「お城としての企業」を守る方向に整備されているから、経産省幹部のような考え方を持つ人がいても驚くには当らない。
しかし今どき中国やロシアの高官ですら、公の場所でこんなことは言うまい。株主中心の資本主義にいろいろな弊害があっても、それが経済を前向きに動かす原動力であることを、日本も含めて多くの国が納得して受け入れている。よく株主よりも顧客、従業員、地域社会を重視する会社として引き合いに出される米ジョンソン・エンド・ジョンソンも、自己資本利益率(ROE)は25%に達しており、長期の株価上昇率は株価指数を上回る。

(2008年1月30日日経金融新聞24面スクランブル)


【CFOならこう読む】

北畑経済産業事務次官は、ブルドック事件の高裁判決について、「従業員や取引先、消費者などとの関係を重視する日本の会社制度の実態を踏まえた画期的な判断」とコメントした人です(http://cfonews.exblog.jp/6090182/)ので、先週末の講演でも御自分の信念に従い本音をおっしゃられただけなのでしょう。いずれにしても既得権益と深く結びついた政官財一体の支配構造はいまだ堅牢であるということなのでしょう。しかしその堅牢な城も早晩朽ち落ちる運命にあります。”軽薄で強欲な株主”の皆様には、「いまこの国を見捨てないでください」と切にお願いする次第です。

【リンク】
 なし

by yasukiyoshi | 2008-01-30 09:19 | コーポレートガバナンス
2008年 01月 24日

本日の日経の経済教室

「失われた10年」乗り越えた日本企業 『ハイブリッド』型顕著に
失われた10年を経て、日本企業の姿は多様化した。資金調達や株主構成は資本市場に立脚しながらも、取締役会改革や雇用面では長期関係を重視したハイブリッド型が支配的なタイプとして浮上した。一方で数多く残る伝統的企業は統治構造改革や事業再構築が先送りされている。
(宮島英昭 2008年1月24日日本経済新聞27面)

【CFOならこう読む】
本日の経済教室、とても面白いです。
東証1部、2部の事業会社723社を、クラスター分析により企業統治と内部組織の特徴と分布を調べた分析結果が書かれています。
タイプとしては次のように分類されます。

①米国型…0社
市場志向的な金融・所有構造(直接金融と機関投資家の優位)と内部組織(外部取締役採用、強い業績連動報酬、流動的な雇用)の結合

②ハイブリッド型173社(24%、従業員ベース67%)

市場志向的な金融・所有構造と長期関係を重視する関係志向的な内部組織(内部者中心の取締役会や終身雇用)が結合。ただしコアとなる従業員を絞り込む一方、成果主義的賃金やストックオプションの導入、情報公開や自社の実態に即した取締役改革を進めている。

③新興企業…173社(21%、従業員ベース10%)
関係志向的な金融・市場志向的な雇用システムが結合。銀行借入に依存して機関投資家の保有比率が低い一方、有期雇用や成果主義的賃金ストックオプションを積極利用する

④伝統的日本企業…398社(55%、従業員ベース23%)
関係志向的な金融・所有構造と内部組織が結合。資本市場への依存が小さく、機関投資家の保有比率も小さく、機関投資家の保有比率も低いこの企業群は、内部統治組織や雇用システム改革に消極的で、収益力も相対的に低い。

このような分析を見ると、一律に日本企業を論じるのは間違いであることがわかります。まさに今問題なのは④に位置付けられる企業群なのです。論文はこのように締めくくられています。
「この企業群に含まれる債務にほとんど依存しない企業の扱いだ。この企業では、過剰な現預金を、収益を期待できないプロジェクトにあえて投資するフリーキャッシュフロー問題の可能性があるが、負債による経営の規律付けは期待できず、そのため、アクティビストファンドの活動の余地が生じる。だが、このタイプの企業は、買収の脅威が高まると、経営者の保身から買収防衛策を導入したり、いっそうの安定化を進めたりする可能性がある。これらは明らかに構造調整に対して阻止的である。先のハイブリッド型と対照的に、安易な防衛策導入や株主安定化を阻止する慎重な制度設計が必要だ。」
ブルドックはこのタイプに属することを前提に議論しないと議論の方向性を間違えます。また、経営者も自社の属するカテゴリーを意識したガバナンスの設計を行う必要があります。そして、我々CFO及びその予備軍にとってとても重要なことは、④の企業に自分の仕事はないということを知ることだと思います。

【リンク】
 なし

by yasukiyoshi | 2008-01-24 08:47 | コーポレートガバナンス
2008年 01月 08日

ガバナンスフォーオーナーズ

年金など長期的投資家支援を手掛けるガバナンスフォーオーナーズが日本企業と対話を進めている。カルパース(米カリフォルニア州職員退職年金基金)とレイルペン(英国鉄道年金信託会社)が共同出資して設立し、昨年に11月に日本拠点を開設。今年の株主総会では約200社に議決権行使する。日本法人代表取締役の小口俊朗氏に活動方針を聞いた。
(日経金融新聞2008年1月8日5面)

【CFOならこう読む】
企業が株主価値を創造するということは、老後の資金を年金で運用する普通の人々の富を創造することに他なりません。だからこそパブリックカンパニーが公器であると言われるのです。公開企業の経営者は、自らの仕事を公共の福祉に殉ずることと知るべきです。

従業員の代表者ではないのです。こう考えるとビルゲイツが今年7月に経営の第一線を退き慈善事業に専念するのも極めて自然であると納得できます。今後日本でも年金基金のような長期投資を手掛ける機関投資家の影響力は強まってくると思われます。
―企業は何をすべきか
「まずは社外取締役を導入すること。レイルペンでは全取締役の15%以上を人数の参考値としている。1人では意見が言いにくいため、少なくとも2名以上は必要だ。委員会設置会社への移行も望ましい」
経営者はこの言葉を重く受け取る必要があります。ただ形式的な要件を充足するだけでは全く足りず、取締役会の独立性が担保されているかどうかという基準で自社のガバナンスを見直さなければなりません。

【リンク】
なし

by yasukiyoshi | 2008-01-08 08:01 | コーポレートガバナンス
2007年 12月 15日

英運用会社など9社が連携「日本企業、株主重視を」

英国の大手運用会社や年金基金など9社が「日本フォーカスグループ」と呼ぶ自主組織を創設し、日本企業に対して企業統治(コーポレートガバナンス)改革を求め始めた。主要メンバーのレイルペン・インベストメンツの企業統治責任者、フランク・カーティス氏に狙いを聞いた。
(日本経済新聞2007年12月15日 13面)

【CFOならこう読む】
来年の株主総会にかけて焦点は、との質問に対しフランク・カーティス氏はこう答えています。
「取締役会に社外出身者の比率を増やすよう求めている。最低15%は株主を代表する独立した社外取締役が望ましい。英国企業には過半を求めているが、日本で一足飛びは難しいだろう。すでに取締役会の過半を社外から起用する方針のエーザイを高く評価する」
昨日大学院の講義でお話ししたように、日本企業があるべきコーポレートガバナンス構築する上で、社外取締役の果たす役割は非常に重要であると思っています。

会社法の法改正等にも強い影響力を持っている日本コーポレート・ガバナンス・フォーラム(落合誠一教授、上村達男教授、鈴木忠雄メルシャン相談役らが理事を務める)が公表している「新コーポレート・ガバナンス原則 2006年12月15日」は社外取締役の要件を次のように規定しています。
「社外取締役は、会社法上の社外取締役の要件を充足するだけでなく、その役割に相応しい実質的な独立性を具有することが求められる。したがって、親会社や主要な取引先等の取締役または使用人が子会社、特に上場会社の社外取締役を兼務すること、取締役の相互派遣等はこれを避けるものとし、社外取締役の就任期間は原則として5年を超えない」
そして実質的な独立性として、日本取締役協会・社外取締役委員会「独立取締役コード(2005年10月13日)を参照のこととしています。
その「独立取締役コード」は、実質的独立性に疑義がある者としてつぎのような具体例をあげています。
「実質的独立性に疑義がある者①大株主又はその利益を代表する者、②経営者又は従業員である(あった)者、③グループ会社の経営者又は従業員である(あった)者、④重要な取引関係がある(近い過去にあった)別の会社の経営者又は従業員である者、⑤当該会社のアドバイザーとして、取締役としての報酬以外に高額の報酬を受け取っている(近い過去に受け取っていた)者、⑥上記のいずれかに該当する近親の親族を有する者、⑦会社間における取締役の相互兼任がある場合の取締役である者、⑧当該会社の取締役に就任してから、すでに長期間が経過している者」
エーザイの場合、11名の社外取締役のうち7名を社外取締役が占めています。
社外取締役のうち東京三菱銀行の元専務が上の要件にひっかかる可能性がありますが、その他の方は実質的に独立であるように思います。

コーポレートガバナンスは経営の目的でなく、あくまで価値創造の手段であるのですから、「社外取締役」が機能しているかどうかを、資本市場は厳しく監視して行くことが望ましいと思います(官に委ねるという意味ではありませんよ)。

【リンク】
日本取締役協会
http://www.jacd.jp/report/report.html

「新コーポレート・ガバナンス原則」日本コーポレート・ガバナンス・フォーラム
http://www.jcgf.org/jp/CGPrinciple20061215.pdf

「第95期有価証券報告書」エーザイ株式会社
http://www.eisai.co.jp/pdf/ir/sec/pdf26fr.pdf


by yasukiyoshi | 2007-12-15 10:06 | コーポレートガバナンス
2007年 10月 31日

NOVA社長持ち株売り逃げか?

NOVA前社長の持ち株比率低下を発表
会社更生法の適用を申請した英会話学校最大手のNOVAは30日、猿橋望前社長と同氏が実質支配するノヴァ企画が保有するNOVA株の比率が大幅に低下したと正式発表した。両者の保有比率は異動前に71.5%だったが、9月30日時点では19.7%。NOVA側は「経緯などの詳細は確認できていない」として本格調査に乗り出す構え。破綻前の大規模な株式異動に問題がなかったかどうかも今後焦点になりそうだ。
http://www.nikkei.co.jp/news/past/honbun.cfm?i=AT1D3000I%2030102007&g=S1&d=20071030

【CFOならこう読む】
NOVAは、10月10日に発行済株式総数の3倍に相当する新株予約権の発行を発表しています。

第1四半期の業績発表は8月26日、2007年6月末の純資産額は3億5千万円でした(2007年3月末28億2千万円)。貸借対照表項目を詳細に見ると、繰延駅前留学サービス収入(シビレル勘定科目ですね)が2007年3月末時点で長短合わせて255億円であったのが、2007年6月末時点には209億円まで減少しています。

本来負債に計上すべきものの一部を収益に計上することによりギリギリ純資産がプラスの決算を組んだ上で(つまり表面上債務超過でないことを装った上で)新株予約権の発行を決めたとの疑いが持たれているのです。

70%超の株式を保有していた猿橋前社長は、粉飾決算及び新株予約権の大量発行の前に持株を第三者に売却していた可能性があります。当然これだけの株式を市場で売却できず、相対で譲渡していたなら、本来TOBによるべきものをその手続きを欠いたことになり、そうだとすると重大な金商法違反です。

会社は「経緯など詳細は確認できていない」と説明していますが、額面通り受け取ることはできません。その証拠にNOVAは持ち株比率の増減を記載した大量保有報告書を1ヶ月以上提出していないのです。提出できない理由があるから提出していないと考えるのが自然でしょう。

いずれにしても今の日本にとって資本市場をまっとうに機能させることがとても重要です。一般投資家が恐くて近づけない市場しか持たない国がまともな資本主義国家であるわけがないのです。金融庁と証券取引等監視委員会には徹底した調査を望みます。

【リンク】
平成19年10月24日 第三者割り当てによる新株予約権の払込完了のお知らせ(PDF)
http://www.nova.ne.jp/ir/pdf/yoyakuken_haraikomi_071024.pdf
平成19年10月10日 第三者割り当てによる新株予約権の発行に関するお知らせ(PDF)
http://www.nova.ne.jp/ir/pdf/shinkabu_071010.pdf
平成20年3月期第一四半期財務・業績の状況(PDF)
http://www.nova.ne.jp/ir/pdf/gaikyo_h20_1st.pdf
連結貸借対照表 平成19年3月31日現在(PDF)
http://www.nova.ne.jp/ir/pdf/gaikyo_h19_mar.pdf


by yasukiyoshi | 2007-10-31 08:37 | コーポレートガバナンス
2007年 10月 06日

株主総会の特別決議は万能か?

(昨日の続き)
【CFOならこう読む】
昨日の私の問題提起は、「株主総会の特別決議は万能か?」というものでした。昨夜のビジネススクールの講義でも同じ問題提起をさせてもらいました。

言うまでもなく法的には、株主総会の特別決議は相当の力が付与されています。それは株主が主権を持ち民主主義的に経営がなされることが前提となっているからです。ところが日本企業の主権は株主にありません。それでは主権者は誰でしょうか?

実は日本企業における真の主権者は組織の構成員たる従業員です。意外にも経営者はそれほどの力を有していません。従業員がかつぐ神輿に乗っているだけです。稟議書をぐるぐる回す文化は経営者のリーダーシップなどというものを全く期待しない日本企業の体質を如実に表しています。

株主が右だと言っても、主権者である従業員はなかなかその通り動きません。例えば次のニュースは、従業員の力の強さを背景としています。
ユーシン、副社長も辞任・ナイルスとの統合不透明に
RHJインターナショナル(RHJI、旧リップルウッド)傘下の自動車用電装部品メーカー、ユーシンは3日、竹網健祐副社長(65)が辞任したと発表した。理由は竹網氏の一身上の都合という。竹辺圭祐前社長(60)も9月25日付で社長を辞任している。
http://www.nikkei.co.jp/news/past/honbun.cfm?i=AT1D030BT%2003102007&g=S1&d=20071004

CFSとアインファーマシーズが経営統合発表・イオンは反対
ドラッグストア大手のCFSコーポレーションと調剤薬局最大手のアインファーマシーズは5日、2008年4月に持ち株会社を設立して経営統合すると発表した。両社の売上高を単純合算すると約2400億円で、ドラッグストア業界でマツモトキヨシに次ぐ2位になる。一方、CFSの筆頭株主であるイオンは5日、両社の経営統合に反対を表明。CFSの企業価値向上策を月内にも既存株主に提案するとしており、統合に影響を与える可能性がある。
http://www.nikkei.co.jp/news/past/honbun.cfm?i=AT1D0507U%2005102007&g=S1&d=20071005

日本では、構成員が組織の主権者であるのは、企業だけに限られません。
例えば年金着服問題で告発を拒む自治体
社保庁に告発指示 年金着服で厚労相
自治体職員による年金保険料着服問題で、舛添要一厚生労働相は4日、自治体が刑事告発をしない場合、社会保険庁が代わって告発するよう坂野泰治長官に指示した。
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/20071006/20071006_006.shtml

一人の親方をクビにして、組織としての責任をとらない日本相撲協会
時津風親方を解雇、角界から永久追放・日本相撲協会
日本相撲協会は5日午後、時津風部屋の序ノ口力士、時太山(ときたいざん)=(当時17)、本名斉藤俊さん=がけいこ後に死亡した問題で、師匠の時津風親方(元小結双津竜、本名山本順一さん)の処分を決める緊急理事会を東京・両国国技館で開き、満場一致で時津風親方を解雇した。
http://sports.nikkei.co.jp/news.cfm?i=2007100504277n0&t=sumo

組織がその存在意義や真の目的を忘れ、組織と組織の構成員を守ることにしか関心がないのです。

これは一体どういうことなのでしょう?

最近読んだ「歴史の終わり」(フランシス・フクヤマ著 三笠書房)という“リベラルな民主主義”について哲学的にアプローチした本の中に次のようなことが書かれています。
「たとえば、日本の文化は(東アジアの他の多くの国々と同様)個人よりも集団志向が強い。この集団は、家族というもっとも身近な最小単位からはじまり、躾や教育によって確立されるさまざまな師弟関係を通じて広がり、勤務先の会社、そしてさらには日本文化にとっていかなる意味においても最大の集団、国家にまでいたる。ある個人のアイデンティティは、まったくといっていいほど集団のアイデンティティに押し殺されている。彼は自分の目先の利益のために働くのではなく、自分が所属している集団や、あるいはもっと大きな集団の福利のために働くのだ。」

「こういう集団への一体化こそが、日本の大企業の一定部分にも採用され効果を発揮している半永久的な終身雇用のような慣行を生み出しているのだ。西欧の自由主義経済の教訓からすれば、終身雇用は被雇用者に安心感を与えすぎることによって経済効率を損ねてしまうはずである。」

「ところが日本文化のなかに育まれた集団意識の現状からいえば、会社が社員に示す家族主義的な温情に報いるため、社員の側は涙ぐましい努力を払い、自分自身の利益はもとより、いっそう大きな組織の栄光と名声のためにも働くことになる。」

株主は日本企業の集団の外側にいるのです。ですから株式持合いその他ありとあらゆる手段を使って株主を無力化しているのです。

そういう構造の中で、原理原則どおり株主主権を振り回しても全く意味がないのです。株主総会を主権者たる従業員が支配しているなら、その特別決議により何かを決めても企業価値創造につながる保証は全くありません。市場型資本主義へ向かうこれからの日本にとってこれは望ましい姿ではありません。

それではどうすれば良いのでしょうか?

私は“法的規制の強化”しかないと思っています。たとえば株式持合いは、一般投資家が育ちROEなりの指標で企業を厳しく見るようになればいずれ解消します。しかしそれにはまだまだ時間がかかると思います。まずは“強制的に”一般投資家・機関投資家といった純粋に投資を目的とした株主の手に主権を返さなければなりません。

そのためには例えば企業が保有する20%以下の持分には議決権を与えないといった強い規制が必要であるように思います。

今日は長くなってしまいましたが、もう一言だけつけくわえます。“株主”といったとき民主党が言うような特定の金持ちをイメージすべきではありません。年金を株式で運用する個人又は機関投資家を想起すべきです。株主価値重視とは、公共の福祉を重視することに他ならないのです。

ですが、日本はこれとは程遠い。
それが問題なのです。

【リンク】

歴史の終わり〈上〉歴史の「終点」に立つ最後の人間
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PS:
OZAWA様コメントを残して頂きありがとうございます。
また遊びにきてください。

by yasukiyoshi | 2007-10-06 22:41 | コーポレートガバナンス
2007年 09月 22日

ビックカメラ、ベスト電器の筆頭株主に・業務提携も

家電量販店5位のビックカメラと7位のベスト電器は20日、資本・業務の両面で提携したと発表した。ビックはベストが10月に実施する第3者割当増資を引き受け、発行済み株式の9.33%を取得しベストの筆頭株主になる。
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20070921AT1D2009L20092007.html

シャープ、パイオニアの筆頭株主に・14%出資、デジタル家電開発
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20070921NT003Y35120092007.html

【CFOならこう読む】

両方とも経営統合を前提にした資本提携ではないとのことです。私にはよく判らないのですが、業務提携を行うに際し、どうして資本提携も行わなければならないのでしょうか? 10%やそこら株を持つことにどのような意味があるのでしょうか?

少なくともアメリカでは、自社グループ内に取り込む場合以外、事業会社が他の事業会社の株を持つことはないそうです。
厳しく資本効率を追求する経営を目指しているので、利益を生まない投資を行うなんてことは出来ないのです。

そんなことをしたら下手すれば株主から訴えられます。日本の企業は幸い(?)訴えられることはないので、取締役会の判断で他の事業会社の株を買うことは、比較的簡単に出来るのですが、それにしてもそのことに一体どんな意味があるのでしょう? おそらくそれは親子の盃のようなものなのでしょう。何らかの証として株を入れる。何とも日本的な感じがしますね。

しかしこれからの日本企業の株主の中心は投資家であるべきです。きちんと企業のファンダメンタルズを評価する株主が民主主義的な手続きにより経営の良し悪しを判断する、そんな企業が長期的には成長していくのです。
第三者割当増資も含め、事業会社が他の事業会社の株を持つことを禁止するような法的措置がそろそろ必要であるように思います。

by yasukiyoshi | 2007-09-22 09:26 | コーポレートガバナンス