吉永康樹の CFOのための読みほぐしニュース

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2007年 08月 07日

経財相「脱デフレは後ズレ」・日銀と利上げ巡り応酬の兆し

政府が成長見通しを下方修正するなか、利上げ判断を巡る応酬が続く可能性もある。
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20070806AT3S0601Y06082007.html

(CFOならこう読む)
「遅いと資源配分ゆがむ」
昨日の福井日銀総裁の言葉です。
政府がどう言おうと8月中に利上げがあると思っていた方が良いでしょう。
金利上昇リスクに対するヘッジはほとんどの会社が行っていますが、
メインバンクの提案をあまり深く検討せずそのまま採用するケースが多いように思います。

しかしリスクヘッジの考え方は色々ありますしコストも色々です。
短期資金により調達するか長期資金により調達するか、
固定金利で調達するか変動金利で調達し金利スワップをかけるか、
キャップやフロアをつけるべきか否か、会社側で主体的に検討し複数の金融機関に打診しましょう。
資材購入時には相見積りをとり厳しい価格交渉をするのに、
資金調達はメインバンクにお任せでは筋が通りません。

by yasukiyoshi | 2007-08-07 08:20
2007年 07月 17日

動産担保融資、1年で6倍・地域金融、06年度153件

担保となる不動産の保有が少ない中小企業にとって、資金調達手段の多様化につながるとして関心を集めている。
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20070717AT2C1304B16072007.html

(CFOならこう読む)
私のお付き合いのある会社でも在庫を担保とした融資を検討している会社がいくつかあります。
在庫は罪子と言い、
野放図にしておくと瞬く間に膨れ上がり、資金が逼迫することになります。
したがって、動産担保融資を実行する場合には、
在庫管理を徹底し必要最小限に留めることが重要です。

また在庫や売掛金といった運転資本は、
短期の資金調達により賄うべきものとの誤解が見られますが、
事業を継続するためには一定規模の在庫が必要不可欠で、
これに充当する資金は長期的に固定化される、
すなわち固定資産に資金を充当するのと性格的には変わらないことに注意が必要です。

by yasukiyoshi | 2007-07-17 08:34
2007年 06月 27日

エクイティファイナンス、上半期7割減・敵対的買収の増加警戒

敵対的買収の増加を背景に、浮動株が増えるエクイティを敬遠するムードが強まったほか、金利の上昇を見越して普通社債(SB)の発行を前倒しする動きが相次いだ。
http://www.nikkei.co.jp/news/past/honbun.cfm?i=AT2D25017%2026062007

(CFOならこう読む)
現在日経225銘柄のPERが約20倍となり、
妥当な水準の上限に近づきつつあります。
株価が割高となった段階で第三者割当増資を実施し、
割安となったところで自社株取得を行うのが財務戦略の常識です。

そうすると、多くの企業は今こそエクイティファイナンスを行うべきときでしょう。
最適資本構成を追求する中で今は社債で資金調達すべき
であるという判断は十分にあり得るとは思いますが、
記事にあるように敵対的買収の増加を背景に、
浮動株が増えるエクイティファイナンスを敬遠するムードが強くなったということなら、
その会社の経営陣は全く企業価値を志向していない証左であると見られても
仕方がないところだと思います。
いずれにしても常に説明責任を問われる時代であることはくれぐれもお忘れなきように。

by yasukiyoshi | 2007-06-27 08:27
2007年 06月 26日

グッドウィル、最大200億円の資金調達

資金調達は自己資本の増強が目的で、
調達資金は国内外の人材派遣事業の運転資金に充てるという。
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20070625AT1D2509O25062007.html

グッドウィル:不利な条件で予約権発行 ドイツ銀行に
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070626k0000m020086000c.html

(CFOはこう読む)
最低資本調達金額保証型ファイナンス(FBF)による資金調達です。
これは要するに時価の95%の価格で普通株式に転換される新株予約権であり、
株主価値を毀損する点でMSCBと大差ありません。

実際、7月1日より施行される日本証券業協会の
「会員におけるMSCB等の取扱い」では
FBFを「MSCB等」として規制対象とすることになっています。

それにしてもこの期に及んで株主価値を大きく毀損する資金調達を
その経済的効果をきちんと(わかりやすく)開示することなく行うことに
憤りを感じます。

それにしても、これって有利発行にならないのでしょうか?
条件から考えると新株予約権の価値がとても低いように思います。
第三者割当増資の場合の有利発行の基準は、時価を10%以上下回る
場合とされており、グッドウィルの事例は新株予約権と合わせて時価の
5%しか下回らないので有利発行とはならないとの判断があるのかも
しれませんが、新株予約権は本来それ自体で評価されるべきものである
との判決がライブドア事件のときにあったはずです。
有利発行であるなら、当然株主総会の特別決議が必要となります。

by yasukiyoshi | 2007-06-26 08:19
2007年 06月 20日

伊藤園、議決権ない株発行へ

伊藤園の例を機に通常の資金調達手法として広がる可能性もある。
http://www.nikkei.co.jp/ks/topnews/20070619f1a6j000_19.html

(CFOはこう読む)
現時点で種類株の上場事例はありませんが、
伊藤園は東京証券取引所が年内に創設を検討している種類株市場への上場を前提に、
種類株発行のための定款変更を株主総会で決議します。

定款変更で想定している優先株の要旨は次の通りです。

①配当は普通株と比べ3割増しを上限とする。
②優先株主は株主総会のすべての事項で議決権を行使できない。
ただし2年間にわたって優先配当を受けない場合はこの限りではない。
③合併や完全子会社化で消滅会社となった場合や、公開買付の実施で
買収者の株式保有比率が50%超となった場合は優先株に普通株を割当。

株式市場では③の条項が買収防衛策ではないかとの憶測を呼んだようですが、
買収者の持分を希薄化する効果はなく、
東京証券取引所も事前審査で買収防衛には当たらないという見解を示しているとのことです。

伊藤園の取得条項は買収などで経営方針が
大幅に変化するリスクに備えた投資家保護を目的としています。
種類株というと企業再生の際にメーンバンクが引き受ける
「後ろ向き」な資金調達のイメージがありますが、
伊藤園は「通常の資金調達の一環として活用する」(財務経理本部水野俊作副本部長)
とのことです。

個人的には優先株の価格が市場でどのように形成されるかとても興味があります。

by yasukiyoshi | 2007-06-20 08:23