吉永康樹の CFOのための読みほぐしニュース

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2007年 10月 10日

東芝系の「駅探」、経営陣が買収し独立・ファンドと組む

東芝の子会社で、電車の乗り換え案内サービス大手の駅前探険倶楽部(東京・中央、中村太郎社長)が、MBO(経営陣が参加する買収)を実施する。みずほ証券系の投資ファンドと共同で、買収金額は20数億円になるもよう。
http://www.nikkei.co.jp/news/past/honbun.cfm?i=AT2D09007%2009102007&g=S1&d=20071009

【CFOならこう読む】
いつかは自分で会社を経営したいと考えているビジネスマンは少なくないでしょう。そういう人は、一昔前は“脱サラ”してお店を開くことで自分の城を持つことで夢をかなえました。フランチャイズ店のオーナーになることで独立を果たした人も多くいます。

しかしそこで大きな成功を収めた人はとても少なく、収入的にもサラリーマン時代の年収を下回る場合が多いと聞きます。どうせやるなら、自分の今までやってきたことを引継ぎこれを経営するのが一番成功の可能性が高いでしょう。少し前まではこれを実現する術がありませんでしたが今は違います。MBO(LBO)ファンドと組めば、誰でも“会社の仕事”を“自分の会社”に承継し、経営者として経営することが可能になったのです。

現代の資本主義社会はありとあらゆるものが猛烈に変化していきます。ヒトもモノもカネも物凄いスピードで世界をかけめぐります。そういう時代において最も希少な資源は「経営者」なのです。MBO(LBO)はこの希少な資源たる経営者(CFOも含まれます)を供給するという意味で社会全体にとっても意義があるのです。

ただしMBOにより独立を果たしても“自分の城”という感じはしないかもしれません。経営は逐一ファンドのチェックを受けなければなりません。会社はスタートから借金漬けで、借金を返すために休みなく働かざるを得ません。それなのに持株は経営陣全体で多くても15%程度に留まります。

あげくに5年程度で結果が出せなければクビになります。それでも良い、やってみたいと思う方はぜひMBOファンドの門を叩いてみてください。昨日までやってきた事業をそのまま引き継げるので、ゼロから会社を立ち上げるのと比べるとリスクは小さいでしょう。負債は経営を規律付けするという面もあるし、何より節税効果を享受することができるというメリットがあります。

うまくいけば億万長者。失敗しても持株が紙屑になるだけで持ち家までとられることはありません(個人保証を要求されたら断固ことわりましょう)。

一生をかける価値があるかもしれませんよ。

【リンク】
株式会社駅前探険倶楽部のマネジメント・バイアウト(MBO)について
http://www.toshiba.co.jp/about/press/2007_10/pr_j0902.htm


by yasukiyoshi | 2007-10-10 08:45 | MBO


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