2008年 07月 03日
米ベンチャー新規上場、4―6月は30年ぶりゼロ 景気減速響く 【シリコンバレー=田中暁人】米国でベンチャー企業の新規株式公開(IPO)に急ブレーキがかかっている。4―6月期に新規上場したベンチャーキャピタル(VC)投資先企業数は四半期ベースで約30年ぶりにゼロとなった。日本でも新興企業向け市場に上場した会社が4―6月期は3社にとどまった。景気減速や株安による投資家心理の悪化が響いた。【CFOならこう読む】 上半期でも米国のIPO社数は前年同期比88%減の5社だったそうです。 その原因は、「投資家心理の悪化」「信用収縮」であるとVC(ベンチャーキャピタル)は分析しているようです。 一方、日本でもジャスダックや東証マザーズなど新興市場に上場した会社が4-6月期は3社にとどまり、上半期では前年同期比69%減の21社で2000年以降最低の水準になっています。 記事では、その原因を「内需関連企業の多い新興企業の業績が悪化し、上場準備していた企業が先送りする例が相次いでいる。」と分析していますが、それが主な原因ではないと思います。 日本の場合は、粉飾決算、コンプライアンス違反、そしてコーポレートガバナンスの欠如等に起因するベンチャー企業に対する不信が、新興市場の低迷を招いており、上場しても目標とする資金調達ができないこと、それ以前に、東証その他の市場、証券会社、監査法人がリスク回避の姿勢を鮮明にしていて、なかなかお墨付きを与えられないでいることが、IPO社数が極端に少なくなっている主な原因であるように思います。 「日本では上場できないからロンドンやシンガポールで上場する」という声を最近あちこちで聞くのですが、その声には業績は悪くないのに上場できない、という企業側の苛立ちを感じます。 今必要なのは、次の時代を担うベンチャー企業を自らの責任で育ててやる、という”心意気”と”覚悟”だと思います。 特に東証にはそれを強く望みます。 【リンク】 なし
by yasukiyoshi
| 2008-07-03 08:38
| IPO
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