2008年 10月 29日
信用不安の元凶はCDS 昨年夏のサブプライム問題の深刻化から始まった米国の金融不安は、欧州諸国を巻き込んだ世界規模の金融危機に拡大した。特に9月15日のリーマンブラザーズの破綻以降、米国最大級の保険会社であるAIGの急速な経営悪化、一部MMFの元本割れ、モルガン・スタンレーなどに対する預かり資産の大量引き出しなどが重なり、世界のドル短期金融市場は閉塞状態に陥っている。こうした危機は1929年の大恐慌以来のことといえよう。本稿では、当初は米国の住宅金融市場に限られていた金融不安が、世界的に拡大した背景を探った上で、日本の金融システムへの影響を分析する。【CFOならこう読む】 今日の経済教室で日本経済研究センター理事長の深尾光洋さんが、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)と呼ばれる信用デリバティブの会計処理について次のように言っています。 「CDS取引による保証供与からの収入は、将来の保証債務の負担に見合っているはずで、大半を引当処理する必要がある。だがAIGは受け取った保証報酬の大半を利益計上していたとみられる。」深尾さんの言っていることはもっともですが、日本の会計基準はそんな風にはなっていません。 金融商品会計に関する実務指針 138項ということで大半は債務保証に準じて処理されると思います。 金融商品会計に関する実務指針 137項 つまり、平時において保証料見合いの金額を引当計上する実務はないのです。この点日本でも見直しが必要だと私は思います。 【リンク】 なし
by yasukiyoshi
| 2008-10-29 10:51
| 会計
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日々のニュースをCFOはどう読むべきか。CFOに役立つニュースをピックアップし、アカデミック&実務の視点から、そのニュースの本質をわかりやすく「解きほぐし」ます。 by yasukiyoshi ■このブログについて ●「CFOニュース」を始めた理由 ●このブログへのコメントについて ■マーケット情報 2月19日の東京市場 ●日経平均株価 7557.65円(前日比+23.21円) ●株価収益率(PER) 日経225種 前期基準8.70倍(予想68.87倍) ●円/ドル 93.56円~93.58円(前日比-0.98円) ●円/ユーロ 117.81円~117.85円(前日比-1.06円) ●長期金利(10年国債利回り) 1.260%(前日比+0.005%) 2月20日の米国市場 ●NYダウ平均 7,465.95ドル(前日比-89.68ドル) ●ナスダック指数 1,442.82ドル(前日比-25.15ドル) にほんブログ村ランキングに参加しています。 新規公開株情報サイト IPO 2.0 カテゴリ
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